2023.06.05

犬の歯ブラシの方法は?頻度や慣れさせ方、歯磨きの仕方を徹底解説!

犬の歯ブラシの方法は?頻度や慣れさせ方、歯磨きの仕方を徹底解説!

CONTENTS

    愛犬の歯について心配されている方は多いでしょう。今回は犬に歯ブラシでの歯磨きは必要なのか、歯磨きのやり方やポイントと合わせてご紹介します。愛犬の健康のためにも、是非ご参考になさってください。

    犬の歯ブラシは必要?どのくらいの頻度?

    人間と同じように、犬にも歯磨きは必要です。犬の歯磨きを怠ると、歯の病気の原因になります。ただし、人間と同じような頻度だと、犬にとってはストレスの原因になりかねません。
    ここでは歯磨きをしないことで出る可能性のある症状や、犬にとって適切な歯磨きの頻度、特に気を付けて磨くべき場所について、順番に解説します。

    歯周病を防ごう

    歯ブラシでの歯磨きを怠ると、犬も人間と同じように歯周病になる可能性があります。
    歯周病の原因は、歯垢がたまることで起きる口内の炎症です。歯垢が固まり、石灰化したものを歯石と呼びます。
    歯周病の主な症状は口臭や歯茎から生じる痛みです。また口臭や痛みだけでなく、悪化すると内臓疾患の遠因にもなり得ます。さらに放っておくとあごの骨が溶け出すこともある恐ろしい病気です。

    犬の健康を病原菌から守るためにも、歯磨きは必要不可欠です。

    週2~3回を目安にする

    歯ブラシで歯磨きする頻度は、犬の場合、人間と同じように必ずしも3食後毎回する必要はありません。
    理想は毎食後ですが、1日3回にもなると犬にとっては大きな負担になる可能性があります。飼い主にとっても、毎日時間を取ることは難しいでしょう。
    歯垢予防の観点で考えると、犬の歯磨きは週2〜3回で十分です。歯垢はおおよそ3日で歯石に変わるといわれているためです。

    ただし個々の犬によって性質は違うため、毎日するほうが確実といえます。愛犬の性格を考えて、もしも負担が少ないようであれば、毎日歯磨きをして慣れさせるのがよいでしょう。

    犬の歯の構造|汚れやすい歯は?

    犬には42本の永久歯があります。
    片側ずつの本数だと、下記のように数えられます。
    切歯(せっし)3本
    犬歯(けんし)1本
    前臼歯(ぜんきゅうし)4本
    後臼歯(こうきゅうし)3本

    特に、かみ砕くときに使用する犬歯と臼歯はもっとも汚れやすい箇所であり、他の箇所よりも歯垢が溜まりやすいといえるでしょう。
    犬に歯磨きをする場合は、犬歯からゆっくりと磨くことがおすすめです。

    事前準備|歯みがきに慣れさせる

    歯ブラシでの歯磨きを嫌がる犬は多いといえます。ただし、犬のことを本当に考えるなら、歯磨きに慣れさせなければいけません。
    ここでは、犬を歯磨きに慣れさせるためにできることを紹介します。

    口元を触られるのに慣れる

    犬が歯磨きを嫌がる理由はなんでしょうか。それぞれの犬にもよりますが、口元を触られることへの不快感が理由の一つとして考えられます。
    口元を触られることに慣れさせる手段として、「ごほうび」を用いる方法があります。
    少しずつ慣らし、口元を触られることが犬にとって楽しい時間になることが理想です。「ごほうび」を用いることによって、口元を触られることに慣れさせてみましょう。

    口唇をめくらせる

    犬の歯を磨くときには、口唇をめくらせなければなりません。全ての歯が見えるようにして、歯を磨くためです。
    本来なれば口元を触られて、口唇をめくられることは犬にとってうれしいことではないでしょう。少しでも犬のストレスを減らすために、めくっても嫌がらないように慣れさせることが重要です。

    歯ブラシを見せる、慣れさせる

    犬を歯磨きに慣れさせるためには、歯ブラシに慣れさせることも重要です。
    歯ブラシを見るとごほうびがもらえる、と覚えさせてみましょう。そうすることによって、歯磨きへの抵抗も軽減できるでしょう。また歯ブラシを手で触らせたり、顔に触れさせたりすることも効果的です。
    歯ブラシが嫌なものではないと認識させて、スムーズに歯磨きができるようにしましょう。

    歯磨きのやり方、ポイント

    ここまで、犬に歯磨きをする前には慣れさせることが重要だと説明しました。
    ここからは、いざ歯磨きをする際にやりやすい方法と、気を付けるポイントの解説をします。

    ごほうびを使って練習する

    口元を触ることに慣れさせるときと同じく、歯磨きをする際にも「ごほうび」を使っての練習が効果的です。歯ブラシは犬にとってあまり心地よい時間ではない可能性があります。「ごほうび」を用いて、犬に喜びを与えられるようにしましょう。
    普段のしつけと同様に、犬が興奮している状況で行うことは避け、「ごほうび」を上手に使いながらメリハリをつけて練習することがポイントです。

    最初は犬歯から

    最初は歯の外側、犬歯から磨くことをおすすめします。前述の通り、犬歯はもっとも汚れが溜まりやすい場所です。犬歯を磨いたあとは奥歯に向かって磨きましょう。その後は犬の様子を見ながら、可能そうならば歯の裏側を磨きます。
    歯を磨く際のポイントは、犬の様子を確認しながら進めることです。そのときのできるところまででよいので、優しく丁寧に磨くことを優先しましょう。

    嫌がるとき、痛みがあるとき

    犬が歯磨きを嫌がるときに無理して行うことはやめましょう。なにか嫌な理由があったり、痛みがあったりする可能性も考えられます。
    無理やり歯磨きをして嫌な思いをすると、歯磨きが犬にとって苦痛なものになる恐れがあります。「歯磨き」と「イヤな気持ち」が結びつかないようにすることを優先しましょう。愛犬が嫌がっているときには、無理強いしないことがポイントです。

    歯磨きを嫌がる子は?

    事前にしっかりと準備をしてから歯磨きをしても、犬によっては嫌がる場合があります。
    そのようなときには、無理強いせずにやめてあげましょう。
    下記に挙げるような特別な理由があることも考えられます。

    ストレスや痛みがある

    歯ブラシによる歯磨きを嫌がる犬には、歯磨きされることをストレスに感じたり、歯磨きに痛みを伴っていたりする可能性があります。飼い主は犬が嫌がっている理由を理解することが大切です。
    無理強いは絶対にせず、犬の気持ちを理解して寄り添うことをおすすめします。

    虫歯ができている

    犬が歯ブラシを嫌がる理由として、既に虫歯になっていることが考えられます。虫歯が悪化していて痛みを伴う場合には、歯磨きに耐えられないでしょう。
    犬は虫歯を自分で伝えられないため、虫歯の発見が遅れやすいといえます。もしも虫歯を発見した場合には、歯磨きで治すことは人間と同様にできません。動物病院に行って、獣医さんに相談しましょう。

    動物病院での歯磨き

    家庭での歯磨きを犬がどうしても嫌がる場合、無理して磨くのではなく、動物病院で歯磨きしてもらう方法があります。
    ここでは動物病院で行ってもらえる歯磨きについて解説します。

    基本は歯石除去

    愛犬の歯磨きを自宅でできない場合には、動物病院に連れていき専門の先生に歯磨きをしてもらいましょう。
    普段から歯磨きをしていない犬の場合、既に歯石が多く溜まっているでしょう。動物病院での歯磨きであれば、基本的に歯石除去をしてもらえます。
    動物病院によっては、麻酔なしで行うところもあります。愛犬性格や費用面などを考慮して、下調べをしてから病院に連れて行きましょう。

    全身麻酔での処置

    動物病院によっては歯石除去の際、犬に麻酔をかけるところがあります。その場合、基本的には全身麻酔です。
    歯石除去や麻酔をする際には事前検査があります。ここでも費用がかかることを覚えておきましょう。
    また歯の状態が酷い場合、一度歯石除去をしてから、歯みがき習慣をつける必要があります。愛犬に痛い思いをさせないためにも、普段からの歯磨き習慣をしっかりとつけましょう。

    おすすめ歯磨きグッズ

    ここでは犬の歯を磨くときにおすすめのグッズを紹介します。
    歯ブラシの代わりに、犬への負担なく歯を磨けるグッズもあるので、愛犬の性格に合わせて上手に使いましょう。

    犬用歯ブラシ、歯磨き粉

    犬に使用する歯ブラシは、人間の子ども用歯ブラシで問題ありません。犬用のものも販売されていますが、人間の子ども用のほうが安価で販売場所も多く、入手が簡単です。犬用と人間の子ども用の歯ブラシに大きな違いはないため、どちらを使用しても問題ないといえます。
    ただし、歯磨き粉は人間用を使用してはいけません。人間用の歯磨き粉にはキシリトールが入っているためです。犬にとってキシリトールは害になる可能性があるため、人間用の歯磨き粉を使用することは避けましょう。

    歯みがきシート、スケーラー

    歯ブラシの代わりに、歯磨きシートも使用できます。歯磨きシートに関しても、人間用のものはキシリトール入りの可能性があるため、使用は避けましょう。
    犬用の歯磨きシートはペットショップや、ホームセンターなどで購入できます。
    歯磨きシートを使用する際には、シートを指に巻いて使います。そのまま犬の歯を磨くように拭いてあげましょう。
    またスケーラーもあります。スケーラーとは歯垢をとるための専用道具です。歯垢をとることに最適化しているため、嫌がらない子には効果的でしょう。
    スケーラーの代わりにドライバーのような似た道具を使う方がいます。ただし、歯の表面のエナメルを傷つけてしまう可能性があります。愛犬のことを考えた場合には、避けることが無難です。

    歯磨き玩具

    歯ブラシでの歯磨きの代わりに、「歯磨き玩具」の使用もおすすめです。
    どうしても嫌がる場合や、歯の炎症を起こしている場合に歯磨きを無理強いすることはよくありません。そのようなときは、「歯磨き玩具」をあげましょう。噛む玩具はかじっているだけで、歯垢を落とせます。犬にとって、遊びながら歯磨きできるのは嬉しいことです。

    同様の効果を期待できるものに、「歯磨きガム」のような噛むおやつがあります。ただし、噛むことによって歯磨きの効果が出るので、愛犬がおやつを丸のみしないように見ておきましょう。

    まとめ|愛犬の健康のために

    犬に必要な歯磨き頻度や、歯磨き方法について紹介しました。
    犬も人間と同じように歯磨きが必要で、歯磨きを怠ると虫歯や歯周病の原因になる可能性があります。
    人間と同じように犬も歯を大切にすることによって、高齢になっても健康でいられます。愛犬にはいつまでも健康で長生きして欲しいものです。飼い主が責任を持って、犬の健康を守りましょう。

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