2024.03.14

猫の肥満の原因やリスクは?ダイエットのポイントをご紹介!

猫の肥満の原因やリスクは?ダイエットのポイントをご紹介!

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    「うちの子、少しぽっちゃりしている。ダイエットをさせた方がよいかな。」そう考えている飼い主も多いのではないでしょうか。
    愛猫には、いつまでも元気でいて欲しいものです。
    そこでこの記事では、愛猫の肥満の原因や、肥満によるリスク、そしてダイエットのポイントについてご紹介します。

    肥満の原因は? 

    猫の肥満の大きな原因は「置き餌」だと考えられています。
    猫が好きに食べられる食事がいつでも置いてあることで、猫は暇さえあれば食事を口にしてしまうでしょう。
    多頭飼いの場合には、猫同士で餌を争いながら食べる傾向があり、食べることが好きな猫ほど太ってしまうと考えられます。
    それに加え、室内飼いの猫は運動量が足りません。
    消費カロリーよりも、摂取カロリーが多いことで猫の肥満が加速してしまうのです。
    また避妊手術や去勢手術が終わっている猫も、代謝が落ちたりホルモンバランスが崩れたりして、太りやすい体質に変わってしまいます。

    猫の肥満のリスクは? 

    人間は肥満になると、高血圧や脳血管疾患など、さまざまな健康への影響が出てきます。
    それでは猫にとっての肥満は、どのようなリスクがあるのでしょうか。
    ここでは、猫の健康面からご紹介します。

    骨や関節への負担

    体重が増加することで骨や関節にかかる負担が大きくなり、関節炎や椎間板ヘルニア、捻挫などの病気を引き起こすリスクが上がります。
    また、これらの筋骨格系の病気を引き起こすことで、猫は動くことへの抵抗が増し、さらに体重が増加する負のループに陥ってしまうのです。

    心臓や血管への負担 

    猫が肥満になり体が大きくなると、心臓や血管の負担が増加します。
    その理由は、毛細血管が発達し、痩せている猫よりも血管が長くなり、全身を巡る血液量が増加するためです。結果として、心拍数が増えて血圧が上がってしまうのです。

    病気の原因になる 

    肥満は人間にとって万病の元です。それは猫も例外ではありません。
    肥満は以下のような症状につながります。

    ・免疫力の低下を招き、病気にかかりやすくなる
    風邪や肺炎、尿路感染症など多くの病気の原因です。

    ・生活習慣病になりやすくなる
    心血管疾患、腎不全、糖尿病などの生活習慣病になるリスクが上がります。このような生活習慣病は、猫の命を脅かす危険なものです。

    ・皮膚病になりやすくなる
    体型が変化することで、猫は自分の身体を十分に毛繕いできなくなるのです。
    その結果、猫の身体は不衛生になり、皮膚病を引き起こしてしまいます。

    猫が肥満になることで、健康を脅かすさまざまな病気のリスクにつながることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

    ダイエットを始める基準は? 

    猫は、犬と比較すると個体ごとの差があまりないという特徴があります。そのため、成猫であれば3キロから5キロほどの体重が基準です。(ただし、ノルウェージャンフォレストキャット・メインクーンのオスは7キロから8キロ)
    しかしながら、猫の標準体重を数字だけで評価することは難しい場合もあります。そこで利用するのが、猫の体格を評価する、BCS(ボディコンディションスコア)です。
    このスコアでは、猫の体型を「肋骨」「体型」「臀部」を見て評価しています。

    BCS/体格
    BCS1/痩せ
    BCS2/やや痩せ
    BCS3/理想体重
    BCS4/やや肥満
    BCS5/肥満

    BCS4以上がダイエットを必要とする体型です。

    参考:環境省「犬・猫の健康を守るために

    ダイエットのポイント|食事 

    猫にとって最適なダイエットはどのように行っていけばよいのでしょうか。
    食事の面からのダイエット方法をご紹介します。

    適切な食事量を守る

    猫に必要なカロリーや栄養素は、ライフステージや体格に応じて違います。
    フードにはカロリーが記載されています。現在与えている量と適正量を照らし合わせて確認してみましょう。
    加えて、おやつのあげ過ぎも禁物です。家族間で猫のダイエットについて情報共有をしておくことで、各々が好き勝手におやつをあげないようにできます。
    多頭飼いをしている家庭では、ダイエットをしている猫が、他の猫用に準備された食事を食べてしまわないような配慮も必要です。

    ダイエットフードを活用する

    ダイエットフードを活用することも、猫のダイエットに効果的です。
    ダイエットフードを利用する時には、以下の点に注意しましょう。

    ・低カロリーで、栄養バランスが取れている
    ・猫それぞれのライフステージに合っている
    ・食物繊維量が多すぎない

    猫は急な変化を嫌うため、ダイエットフードに切り替える際には、時間をかけて少しずつ変えることが大切です。

    食事回数を細かくする

    食事を細かく与えることで、猫は空腹を感じにくくなり、脂肪が蓄積することを防げます。
    1日分の食事をできるだけ細かく分けてあげることがよいでしょう。
    家を留守にしがちな飼い主の場合は、自動餌やり機を利用することも1つの手段です。
    また猫が食事を残した際には、ダラダラ食いを防ぐため30分程で片付けます。

    ダイエットのポイント|運動 

    室内飼いをすると、猫は運動が不足します。そこで、部屋にキャットタワーを設置してあげましょう。
    設置することで猫は自然と上下運動を行い、運動量が増えます。
    また、キャットタワーに猫の好きなおやつを置くと、猫とコミュニケーションを取りながら運動させられるでしょう。
    運動は猫のストレス発散や、老化防止などさまざまなメリットもあります。
    日常生活で意識的に運動ができるように、働きかけましょう。

    ダイエットの注意点 

    猫のダイエットをする際に、飼い主が注意しておく点についてご紹介します。
    猫にとって、ダイエットは辛いものです。
    猫の心身に、できる限りストレスを与えずにダイエットする方法をご紹介します。

    無理なくゆっくり行う

    猫に運動をさせる際には、1日2回から3回の短時間から始めることをおすすめします。
    猫の様子を見ながら、少しずつ時間や回数を伸ばしましょう。
    また猫の食事をダイエットフードに変更する場合には、1週間ほどかけてゆっくりと変えます。
    猫は環境変化に敏感で繊細な性格です。突然食事内容が変わってしまうと食欲不振になる可能性があります。
    運動・食事共に、猫に合わせてゆっくり行いましょう。

    極端に食事の量を減らさない

    ダイエットのためだからといって、極端に食事の量を減らすことは厳禁です。
    猫が食事を摂れなくなったり、食事を貰えなかったりなどの理由で必要な栄養素が摂れなくなると、肝リピドーシスを引き起こしてしまうことがあります。これは、肝臓に脂肪が貯まってしまい、死に至る可能性がある病です。
    「食べさせない」ことだけがダイエットだと思い込まないようにしましょう。
    健康のためのダイエットで、健康を害してしまっては本末転倒です。
    また急に食事やおやつが減ると、猫がストレスを感じてしまうことが考えられます。猫のメンタル面のためにも、極端な食事制限は止めましょう。

    病気の可能性を考える

    猫が太ってしまう理由には、ホルモン異常を始めとする病気が隠れている可能性もあります。
    また妊娠中や避妊手術の前後には、普段よりも多くの栄養を摂ることがあります。
    ダイエットを始める際は自己判断せず、獣医に相談してからスタートすることも大切です。

    まとめ

    この記事では猫の肥満と健康、そしてダイエット方法や注意点などをご紹介しました。
    私たち人間にとっても、ダイエットは根気のいる大変なことです。
    ダイエットの意味が理解できない猫にとっては、より過酷であろうことは想像に難くありません。
    愛猫といつまでも健康で一緒にいるためにも、飼い主がきちんと知識を持ち、日頃から健康管理をしっかりと行いましょう。

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